私がナースを続ける理由 第11話

誰の心の中にも、ずっと大切にしたいストーリーがあります。今の自分を支える
ストーリーをご紹介します。

その人の大切な瞬間に、これからもずっと寄り添いたい

助産師になったばかりの頃、初めて経験した死産。ご家族とどうかかわればよいのかわからず、悲しみを共有するのが精いっぱいでした。その次に担当したお産ではとても元気な赤ちゃんをとりあげたのですが、そのギャップの大きさに気持ちが追い付かず、悩んだこともあります。そんな時、ある先輩を見てはっとしました。先輩は、元気な赤ちゃんに接するのとまったく同じように、赤ちゃんとお母さんに声かけをしながら沐浴を行っていたのです。このお母さんにとっては、たとえ死産でも一生に一回の大切な経験だったんだ…。たとえ短い時間でも、そのお母さんと生を共にした小さい命とお母さんを尊重し寄り添うという行為は、元気な出産でも死産でも変わらないのだ、と気づいたのです。もちろん悲しい出来事ですが、人生の大切な一瞬に寄り添える助産師という仕事に、誇りを持っています。

私がナースを続ける理由